今やテレビ・映画・ゲームなど、様々な分野で使用されているCG。
そんなCGで作られた映像やゲームなどを見て「自分もCGの仕事をしたい!」と思っている方も多いのではないでしょうか。
少なくともこの記事に辿り着いた方はCGデザイナーに興味のある方でしょう。
CGデザイナーと言っても、仕事内容には様々な種類があり、勉強すべき事なども異なってきます。
今回はCGデザイナーを目指す方向けに、業界歴15年以上の筆者が自身の経験を基に「CGデザイナーになるには」という記事を書いてみたいと思います。
CGデザイナーを目指している方にとって少しでも参考になれば幸いです。
私は3DCGの仕事をしているので、3Dデザイナーを目指す方向けの記事になります。
CGデザイナーとは
まずCGデザイナーとはどのような人のことを呼ぶのか。
CGとは「コンピュータグラフィックス」の略なので、その名の通りコンピュータで画像を作る人がCGデザイナーと呼ばれています。
CGデザイナー以外に「CGクリエイター」「CGアーティスト」などとも呼ばれていますが、学校や会社でばらつきがあるだけで、どれも同じものを指していることが多いです。
3DCGと2DCG
CGの中には「3D(3次元)」と「2D(2次元)」があり、3Dの方は「立体的」で2Dの方は「平面的」な画像を作成します。
イラストのように平面的なデザインを行う場合は2Dの知識だけで良いですが、映像やゲームのような立体的なデザインを行う場合は、3D・2D両方の知識が必要になってきます。
CGが使われているもの
CGは以下のようなものに使用されています。
- 映画、ドラマ、アニメ、CM
- ゲーム
- 遊技機(パチンコ・パチスロ)
普段何気なく見ている映画・ドラマ・アニメ・CMなどの映像作品、PlayStation・Switch・Steamからスマホなどのゲーム、お父さんお母さんがはまったら帰ってこないパチンコ・パチスロ。
これらはほんの一例ですが、こういったものを制作するために、日々たくさんのCGデザイナーが活躍しています。
CGデザイナーの仕事内容
CGデザイナーの仕事って、具体的にはどんなことをしているのでしょうか。
会社によって細かい部分は変わってくるのですが、おおまかには以下の職種に分かれています。
- モデラー
- リガー
- アニメーター
- エフェクトアーティスト
- ライティングアーティスト
- コンポジター
- ジェネラリスト
初めてCGの勉強をする時は、これらを一通り勉強する人が多いと思いますが、全部ひとりで完璧に出来るようになるのは至難の業です。
ですので、お仕事になると分担して得意分野の作業を行うという場合が多いです。
モデラー
モデラーは「モデリング」という物の形を作る作業を行う人です。
3DCGで映像やゲームを作る場合、まず最初に必要になるのがこの作業です。
キャラクター、アイテム、背景などの「モデル」と呼ばれるデータを作成します。コンセプトアーティストが用意したデザイン画を基に作成する場合と、自分でデザインまで考えて作成する場合があります。
モデリング作業の中には「テクスチャ」という、物体の質感を設定するために必要な画像を作成する作業もあり、テクスチャ作業専門の人を用意している会社もあります。
リガー
リガーは、モデリングで作成されたデータを用いてアニメーションを作成するのに必要な「リグ」という仕組みを作る人のことです。
例えば、人型のキャラクターをモデラーが作った場合は、ジョイントやボーンと呼ばれる骨のようなものを作成して、人と同じような動作ができるようにします。
CGソフトの機能だけでもリグを作成できますが、数学やプログラミングなどの知識があるとさらに効率よく作業が進みます。
アニメーター
リグが設定されたデータを使って、アニメーションを作成する人のことをアニメーターと呼びます。
人や動物、車など現実に存在する物の他、ファンタジーの世界観などでは存在しないものを動かさないといけない場合もあります。
そのため、普段からあらゆる物の動きを観察する目を養っておく必要があります。
エフェクトアーティスト
「エフェクト」と呼ばれる、爆発などの視覚効果を作成するのがエフェクトアーティストです。
CGソフト内のエフェクト作成機能にあるたくさんのパラメーターを調整しながら、求められるエフェクトを作成するのは難易度の高い作業ですが、見栄えを良くするためには必須になる職種です。
こちらも存在しないエフェクトを作らないといけない場面があり、より良い表現になるよう想像力を求められます。
ライティングアーティスト
CGの世界を魅力的な見え方にするため、光を管理する人がライティングアーティストです。
CGソフト内に太陽や電球などの光源を作成する機能があるので、それを使って見栄えを良くしたり、実写映画などでは撮影現場の環境と同じライティング空間をCG内に再現したりといった作業を行います。
ライティングアーティストも、普段から現実世界で物体に当たる光を観察したり、演出の意図に合わせて光の色や当て方を決めるための勉強が必要な分野です。ライティングアーティスト専門で長年働いている方の中には心理学を学んでいる方もいます。
映像制作では、ライティングしたものを画像として出力する「レンダリング」作業までをライティングアーティストが行う場合があります。
コンポジター
コンポジターは「コンポジット」という、CG画像や実写画像などを組み合わせて、最終的な仕上げを行う人です。
映画のメイキングなどで見かける、背景の緑色の部分を消して他の背景と合成する作業や、作品全体の色味調整など、完成形を作る人なので責任重大のポジションです。
画像を組み合わせるので2D作業として扱われますが、最近のコンポジット用ソフトでは3D作業も出来るようになってきています。
ジェネラリスト
ジェネラリストはここまでに挙げてきた「モデラー」から「コンポジター」までの作業を全て行う人です。(一部は別の人が担当するという場合もあります)
小さい会社でスタッフが少ない場合などは、どんな作業にも対応できる人の方が良いため、ジェネラリストを募集していることが多いです。大きい会社でも、CMなど短期間で完成させないといけない仕事はジェネラリストにお願いする場合があります。
自分が何が得意なのかはやってみないとわからないので、最初はジェネラリストとして働いて、途中から特定分野の専門家になるという人も多いです。
CGデザイナーはどういう人に向いている?
ではここで、CGデザイナーに向いていると思う人の特徴を挙げてみたいと思います。
- パソコンが好き
- デザインが好き
- コミュニケーション能力は普通にある
- 問題の解決能力が高い
- 体力がそれなりにある
私が15年以上CG業界で働いてきて思う「CGデザイナー向き」の人はこのような人です。
※英語の情報が多いため英語力があると尚良し
パソコンが好き
「パソコンが好き」というのはパソコン操作をするのが苦痛ではないかどうかということです。
CGデザイナーというのは「長時間パソコンを操作する」という作業になります。ですので、「パソコンの操作ができない・嫌い」という人はできません。
将来的には「ゴーグルをつけてVR空間で作業をする」とか、「スマホだけで作業をする」や、「AIを使って短時間で制作」という状況になるかもしれませんが、現在のところは「パソコンで割と長い時間をかけて制作するもの」になっています。
デザインが好き
「デザインが好き」というのはデザイン全般に苦手意識がないかどうかということです。
CGデザイナーというのはその名の通りデザインを行います。
「世界観に合わせたキャラクターや背景を作る」、「迫力のあるカメラアニメーションをつける」、「不穏な状況を表したライティングにする」などあらゆる場面でデザインを行う必要があります。
仕事になると様々な人が関わるため、すべてを自分がデザインするということは少ないですが、モデリングからコンポジットまでの作業の中で「かっこいい」「きれい」「迫力がある」といったデザインを意識しないと良い作品にはなりません。
こういった「魅力的な作品にするためのデザインを考えるのが好きな人」はCGデザイナーに向いていると言えます。
コミュニケーション能力は普通にある
就活する時に「コミュニケーション能力が高い方が良い」と言われることがありますが、コミュニケーション能力は普通で問題ないです。(高い方が人脈が広がりやすいというメリットはある)
CGデザイナーとして仕事をするのであれば、仕事をくれる依頼主やプロジェクトメンバーなど、関わる人が少なくとも数名はいるので、その人達との連絡のやり取りが発生します。
作業の進み具合や相手への質問などを、電話、メール、チャットなどで対応できれば大丈夫です。
「全く人と関わりたくない」という人はなかなか厳しいと思います…
問題の解決能力が高い
「問題の解決能力が高い」というのは知らないこと・わからないことを自分で解決する能力があるかどうかということです。
CG制作をしている中で、自分が学習した知識では表現できないものを制作しなければいけない場面があります。そういった時に、学習した内容を組み合わせて応用したり、別の方法を調べて解決する能力が必要です。
また、自力で解決できないことは周りの人に聞いて助けてもらう必要もあるため、ここでもコミュニケーション能力は必要になってきます。
CGデザイナーに限らず生活していると様々な問題が発生しますが、そういう場面でも自力で解決まで導く能力が高い人はCGデザイナーに向いています。
体力がそれなりにある
CGデザイナーには「締め切り」というものがあります。
決められた日までに作品を完成させる必要があるため、時には夜中まで作業をするなんていうことも。(最近は減ってきていますが)
そういった激務になるタイミングもたまにはあるので、それなりの体力と自分の健康管理もしっかり出来ないといけません。
どうやってCGの勉強をするの?
「よーし、CGデザイナーを目指すぞー」という気持ちになりました。
さてどうやって勉強すれば良いのでしょう?
- 大学
- 専門学校
- 独学
「大学」「専門学校」「独学」と3つの勉強方法があるので、それぞれのメリット・デメリットと学校などの一例を挙げてみます。
大学で勉強する
私が学生の時はまだCGが学べる大学はほとんどありませんでした。
授業内容にCGという文字があったので入学した大学では「CGの理論」を教えてくれる授業はありましたが「映像やゲームの作り方は教えません!」と入学ガイダンスで宣言され、ショックで落ち込んだのを覚えています…
しかし現在は映像やゲームについて学べる大学も増えました。
大学を卒業すると、企業に就職した時の最初の給料が高めになるというメリットがあります。また研究実績があると、たまたまそれを必要としていた会社から評価され、就職が有利になることもあったりします。
デメリットとしては学費が高いことや、単位のためにCG以外の授業も取らないといけないところでしょうか。
工学系、芸大・美大系の大学に進学する方が多いですね。工学系の場合はプログラミング、特にPythonを習得していると便利ツールを開発できたりするので重宝されます。
専門学校で勉強する
CGを学べる専門学校は、大学とは違って、私が学生の時からそれなりに存在していました。
専門学校より大学の方が就職しやすいという噂もありますが、今まで私が一緒に働いた人の中には専門学校卒の方もたくさんいます。
専門学校は短い期間で学習するため、CGに特化した授業が多い、学費が少し安いというメリットがあります。逆に短期間で色々なことを吸収しないといけないため、ゆっくりと時間をかけたい方にはデメリットとも言えるでしょう。
専門学校の中には週末だけや夜間だけなどのコースもあるため、社会人や大学と弊学したい方にも向いています。
ちなみに私も大学と専門学校(デジハリ)を弊学していました。
独学する
就職するまでにまだまだ時間がある「小学生・中学生」や、「お金に余裕がない」という方は独学でも勉強はできます。
便利な時代になったもので、CGを勉強するためのコンテンツは世の中にたくさんあります。
「少しはお金をかけても良い」という方は動画教材や書籍などで学ぶのが有効です。
有料コンテンツは初心者から中級者になるための手順を1から順を追って学べるようになっているものが多いので、CG制作の一連の流れが理解しやすいです。まだ一度も試したことがない方は、教材を最初から最後までやってみるのをおすすめします。
「お金はかけたくない!」という方はYouTubeやブログなどを見ましょう。
YouTubeやブログなどでCGソフトの使い方を説明してくれている方がたくさんいます。「◯◯ チュートリアル」や「〇〇 使い方 初心者」などで検索すれば色々出てくるので、自分のわかりやすいものを見つけましょう。
学校に通っていても独学は必須!
「大学」「専門学校」で授業を受けていてもそれだけでは足りません!
普段からCGのことを考えて、学校で教わったことを応用したり、気になることは自分で調べるなど、日々の努力が大事です。この習慣が仕事を始めたときに役立ちます。
CGの技術は日々新しいものに更新されているので、常にアンテナを張っておくようにしましょう。
CG業界で就職するにはどうすれば良いの?
「CGの知識も身についたし、仕事を探すぞー」という段階になったら就職活動開始です。
就職活動のやり方
就職活動をするには、まず自分の能力をアピールする「ポートフォリオ」や「デモリール」といった作品集を用意します。昔は紙に印刷して一冊の作品集を作って送るというやり方でしたが、最近はデジタル化してPDFやウェブサイトなどで応募するのがOKの企業も多いです。
作品集の中身は「多ければ良い」というものではありません。選考担当者は応募者の作品集をたくさん見ないといけないため、すべてに目を通すとも限らないです。自分の自信作に絞って、少しの作品でも印象に残るようにするのが良いでしょう。
企業に応募するには「リクナビ」「マイナビ」などの就活サイトを使う、仲介エージェントを使う、または直接企業のホームページから行います。専門学校に通っている人は学生向けの就活サイトがあったりするので、その中から条件などを確認して応募するという流れです。
CGの会社を全然知らなくて見当がつかないという方は、「CGプロダクション年鑑」という本に日本のスタジオがたくさん載っているので読んでみましょう。
いきなりネットの情報だけで調べてもどんな会社なのかよくわからないことが多いので、時間がある場合は就職イベントなどに参加して直接企業の方とお話したりするのも良いです。
また、インターンシップを行っている会社であれば実際に職場体験ができるので、チャンスがあればインターンシップに応募してみましょう。
未経験でも就職可能?
大手企業の場合、応募条件に「実務経験3年以上」などの記載がされていることがあります。
私も新卒で就活する際、良いなと思っていた会社の求人ページにこの記載があり、「未経験者はどうやってCG業界に入れば良いんだーーー!!!」と絶望した経験があります。
結局、私は専門学校の求人サイトで見つけた会社に就職することができ、その後はいくつかの大手企業を転々としてきました。
探してみれば大小関係なく、未経験でも募集している会社はあり、私がいた会社にも毎年たくさんの新入社員が入ってきていました。
ただ誰もが知っているような有名企業は、採用試験がしっかりしており、最終面接までの道のりも長いです。あとライバルも多い。逆に小さめの会社だと、「面接は1回だけで採用」ということもあります。
「ずっと憧れていたあの会社で働きたい!」という目標がある場合は、まずそこに応募してみましょう。
もし大手有名企業にチャレンジしてダメだったとしても落ち込む必要はありません。不採用になる人の方が多いです。(私もその1人)
大手に就職できなくても人生が終わる訳ではないです。実際私や私の同僚達も、始めは小さい会社からキャリアを開始し、数年後に以前は不採用になった企業に転職できたというパターンはあるあるです。実績が増えれば就活は楽になってきます。とにかく最初が大変なだけです。
就活には「タイミング」も大事。
私は採用担当も経験したことがあり、たまたまその時はタイミングが悪かったけど別のタイミングなら上手くいったのに、というのを何度か見てきました。ですので、全て自分の実力のせいにする必要はないです。タイミングが悪かったと思って次に行きましょう。
SNSを活用しよう
「実務経験を積めば不採用になった会社にも転職できる」と書きましたが、それはなぜでしょうか?
実務経験を積むことで、「この人はこの仕事をやり遂げたんだ」ということが想像できるようになり、信用を得られるからです。
人間というのは、相手の情報を得て、そこからその人がどういう人間なのかを想像し、自分にメリットがあるかデメリットなのかを考えます。
採用試験で、採用担当者が得られる応募者の情報源は「応募書類」です。
応募書類に書かれている内容の多くは、学歴、自主制作や学校の課題で制作した作品、デッサン、趣味などについてです。
もしもSNSをやっていてアカウントがバレても良ければ、リンクも載せちゃいましょう。
特にバズったりしていなくても、日々コツコツと制作物や勉強したことなどをSNSに投稿しているのであればそれで充分です。(SNSに限らずArtStationや自分のWebサイトなどでも良し)
応募書類に作品を載せているだけでは、どんな人なのかが見えてきません。
採用担当者に自分がどういう人なのかがわかる情報を多く与えて、「お、この人こんな面白いことやってるんだ」とか「最初は下手だけど最近の作品は上達してるな」というプラスイメージを持って貰った方が次のステップに繋がりやすくなるはずです。
ただし「この会社クソだ」などの悪口が書いてあるとマイナスなので気をつけましょう。
今後就職を目指すという方は、CG専用のアカウントを作って、愚痴などは別のアカウントに書くようにしておくと便利だと思います。
CGデザイナーになるために資格は必要か
よく「CGクリエイター検定などの資格は必要ですか?」と質問している学生さんを見かけますが、ぶっちゃけ必要ありません。履歴書に資格が書いてあったら一応目は通しますが、「この資格を持っているなら採用しよう」とはなりません。
ただ、資格の勉強をすれば基本的な知識を習得することができるので、自分のために勉強することは良いことです。企業に応募する時に「資格を持ってないけどどうしよう…」と悩む必要はありません。(珍しい資格を色々持っていると面接のネタにはなるかもしれないですが)
CGデザイナーの働き方
CGデザイナーになりたいと思っていても、実際どういう働き方なのかは想像が難しいのではないかと思うので、私の経験に基づいたスケジュール例を書いてみます。
「映像制作」と「ゲーム制作」両方の経験があるので、2パターンの例を挙げてみることにします。
※私は会社員としてしか働いたことがないため、フリーランスの方の働き方はわかりません(そんなに大差はないと思います)
CGデザイナー1日のスケジュール
スケジュール例(映像制作)
- 9:30起床
- 11:00出社
メールチェック、午前の作業
- 13:00昼食
外食、コンビニ(好きなタイミングで1時間程度)
- 14:00午後の作業
ディレクターやマネージャーとやり取りしながら進める
- 15:00会議・打ち合わせ
会議や打ち合わせが週に何度かある
- 19:00進捗確認・雑談
スタッフの進捗確認や居残り組での雑談タイム
- 21:00退社
忙しいときは終電まで頑張ることも
- 22:00帰宅・夕食
夕食は自炊やコンビニなど
- 22:30自由時間
動画視聴、勉強など
- 2:00就寝
スケジュール例(ゲーム制作)
- 8:30起床
- 9:30出社
朝礼(進捗報告)、メールチェック、午前の作業
- 11:00会議・打ち合わせ
会議や打ち合わせが週に何度かある
- 12:30昼食
食堂、外食、コンビニ(昼食時間が決まっている会社もある)
- 13:30午後の作業
コンセプトアーティストとやり取りをしながらモデリング作業など
- 16:00休憩
同僚とのコーヒータイム
- 20:00退社
19時ごろから帰宅する人がちらほら
- 21:00帰宅・夕食
夕食は自炊やコンビニなど
- 21:30自由時間
動画視聴、勉強など
- 1:00就寝
書き出してみて思いましたがほぼ同じ生活ですね(笑)
違いと言えば、個人的な感想ですが、映像制作は「夜型」でゲーム制作は「朝型」な気がします。
昔の映像制作会社は、なんとしても締め切りに間に合わせるために、深夜まで残業したり休日出勤したりというのが当たり前で、午後から出社してくるのも許されているような状況でした。
それが最近は「働き方改革」の影響もあり、深夜まで働くのは控えようという会社も多くなったのですが、今までの生活リズムを変えられず、お昼や午後に出社してくるような先輩方もいらっしゃいます。(私は午前中には出社していたので早めな方でした)そのため会議や打ち合わせなどは夜遅くでも行われる場合があります。
ゲーム会社は、私が勤務したところで言うと、朝は大体みんな同じ時間に出社して足並みを揃え、退社時間も遅くならないようにしようという雰囲気がありました。そのため規則正しい生活リズムになります。(もちろんゲームが完成する終盤になると残業もありました)
上の2つは、あくまで私が今までに勤務した会社での、平均的な1日の例でしかないです。
新人であっても、撮影に参加したりセミナーに行ったりする日もある。リーダーのように立場が偉くなれば、会議や打ち合わせは増えるしスタッフの管理もしないといけないので、自分の作業は空き時間でなんとかこなす。という風に、働くにつれて様々な変化があります。
CGデザイナーになった結果
晴れてCGデザイナーとして就職するとこんな未来が待っています。
- 世界中で視聴される映像作品に関われる
- 海外でも人気のゲームを制作できる
- 新しい技術を使ってさらに凄い作品を作れる
- 日本以外でも活躍できるスキルが身につく
- 好きな場所で仕事ができる
世界中で視聴される映像作品に関われる
今はネット配信全盛の時代です。
自分が関わった映画・ドラマ・アニメなどの映像作品は、世界中で視聴される可能性があります。
私は運良く、配信サービスオリジナル作品の制作に関わるチャンスを何度かいただき、エンドロールに名前を載せてもらえました。
世界中の人が見ている作品に自分の名前が載っているって、めちゃくちゃ嬉しいですよ。
海外でも人気のゲームを制作できる
ゲームも日本だけで遊ばれるものではありません。
自分が制作に関わったゲームを世界中の人が遊んでくれるという体験ができます。
私は日本はもちろん、海外でも人気のAAAタイトルゲームの制作に関わることができ、発売前のゲームイベントでの熱狂や、発売後にプレイした人たちのレビューを見て、自分の作ったものをこんなにたくさんの人が楽しんでくれているのだということに感動しました。
ゲームでもエンドロールに名前を載せてもらい、我が家の家宝になりました。
新しい技術を使ってさらに凄い作品を作れる
CGの技術は毎日進化し続けています。
一度CG業界に入れば、仕事の中で新しい技術を使う機会も増え、どんどん知識は深まっていきます。
そうすると、「少し前なら難しかったあの表現が、この技術を使えば実現できる」ということに気付きやすくなり、今までよりもさらに凄い作品を作れるようになります。
つまり、どんどん出来ることが増えていくので、楽しいことが永遠に続くということです!(と私は個人的に思っています)
日本以外でも活躍できるスキルが身につく
CG制作は世界中で行われている仕事の一つです。
日本で得た技術は他の国に行っても使うことができます。
実際、ハリウッド映画などで活躍している日本人もたくさんいます。その人達の中には最初から海外で働いている人もいますが、日本でしばらく働いてから海外で転職したという人も多いです。
他の国の言語を習得し「外国で働いてみたいな」と思った場合でも、CGデザイナーという職業であれば可能です。
好きな場所で働くことができる
これはCGデザイナーに限らずだし、会社にもよりますが、「テレワーク」が可能な会社が増えています。
そのため都心から離れた田舎暮らしをしながら、CGデザイナーの仕事をするということができます。
会社によっては、「日本の仕事を海外で」、「海外の仕事を日本で」というのも可能なので、自分の好きな場所で働けるというメリットがあります。
まとめ
というわけで、今回は「CGデザイナーになるには」というテーマについて、私なりの意見を記事にまとめてみました。
お手軽にCGの勉強が出来る良い時代になりましたが、「仕事にするにはどうすれば良いか」ということを世の中にシェアすると役に立つのではと思った次第です。
他にも記事にすると良いことが思いつけばまた書きたいと思います。
コメント